業務中や通勤中の事故には労災保険を使う

業務に携わっている最中や通勤途中に事故に巻き込まれた場合、労災保険を使って治療することになります。

労災保険からは療養補償や休業補償、障害補償が受けられるため、労働者にとっては非常に安心できる制度です。

ここでは、労災保険の基礎知識や利用の注意点について解説します。

事業所に雇用される労働者を守る労災保険

労災保険は、事業所に雇用される労働者を守る、厚生労働省管轄の保険制度です。

加入は事業所単位であることから、労働者が個人的に何らかの手続きをすることはなく、利用の際は労災に直接申請すれば良いことになっています。

労災が適用されるのは、業務に携わっている時や通勤途中に交通事故に巻き込まれた場合です。

業務災害

業務に従事している最中に交通事故に遭った場合、業務災害として労災適用となります。

通勤災害

通勤途中に交通事故に遭った場合、通勤災害として労災適用となります。

いずれも、私的な用を済ませている時や寄り道をした時等は該当しませんので注意しましょう。

労災による3つの給付

労災保険では、以下に挙げる3つの給付を受けることができます。

療養給付

業務災害や通勤災害による治療が必要となった時、療養給付を受けることができます。

労災指定病院で治療を受けた場合は「療養の給付」として治療費はかからず、労災指定病院以外の医療機関で治療を受けた場合は「療養の費用の給付」として金銭が支払われます。

休業給付

業務災害や通勤災害のために仕事を休まざるを得なくなった場合、その分の賃金を補填するものとして休業給付を受けることができます。

医師による休業診断が出た日から4日目を休業日数の開始日とし、直近3ヶ月分の給与から1日あたりの平均額を算出して、その8割について休業日数分が給付されます。

傷病年金と障害給付

療養給付を受けながら治療を続け、1年6ヶ月を経過しても治癒しなかった場合、休業給付は停止しますが、療養給付に加えて傷病年金が支給されるようになります。

なお、事故による怪我で後遺症が残った場合、後遺障害等級に応じた障害給付を受けることができます。

この他にも、本人が要介護の状態になった場合は、介護給付を受けることができます。

また、労働者本人が事故で死亡した場合は遺族に対して遺族給付が、葬儀にまつわる費用として葬祭給付が支給されます。

労災保険と自賠責保険を同時に利用することはできない

事故に巻き込まれた時にまず思い浮かぶのが自賠責保険の利用ですが、自賠責保険を使った場合は労災保険を同時に利用することはできなくなります。

逆に、労災保険を利用した場合は自賠責保険を同時に使うことはできません。

労災保険の目的と申請先

労災保険は厚生労働省が管轄しており、その目的は労働者の保護にあります。

事故による治療等が必要になったら、労働基準監督署か医療機関に必要書類を提出して手続きを行います。

自賠責保険の目的と申請先

自賠責保険は国土交通省が管轄しており、その目的は被害者に対する最低限度の救済にあります。事故による治療等が必要になった場合、加害者側の自賠責保険に対して事前認定あるいは被害者請求により手続きを行います。

2つの保険制度は管轄や目的が異なっていますが、いずれも国による保険制度であるため、二重に補償を受けることはできません。

労災保険を利用すべきケース

自賠責保険の場合、自分の過失割合が大きくなるほど支払われる保険金額は減額されてしまいます。

しかし、労災保険の給付は過失割合に影響されないため、加害者側になってしまった場合や相手方と過失割合について争いがあるような場合は、労災保険を使った方が良いと考えられます。

また、加害者側が自賠責保険や任意保険に未加入あるいは期限切れであった場合、十分な補償を受けられない可能性があることから、労災保険を利用した方が良い場合があります。

業務中の事故に遭ったら速やかに当事務所までご相談を

業務中に事故に巻き込まれた場合、労災と自賠責保険のどちらを利用すべきか、迅速に判断することは簡単ではありません。

どちらの保険制度にもメリットはありますが、自分がどのような状況に置かれているかで使用する保険を選択する必要があります。

当事務所の経験から言えば、労災保険を最初から使う人はあまりおらず、治療途中で切り替えるケースが多いように見受けます。

実際の労災利用に関しては、行政に対する手続きをきちんと行う必要がありますし、給付内容によっては後遺障害等級の申請を見据えなければいけない場合もあります。

より労災制度のメリットを受けるためには、早い段階から弁護士の通院指導を受け、今後の見通しをしっかりと立てた上で適切に行動しなければなりません。

当事務所は所在地域において最も交通事故問題に注力する法律事務所ですから、ぜひ速やかにご相談頂き、専門的なアドバイスを受けて労災を賢く利用することをお勧め致します。

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